なりたい髪型も 理想の質感も 思いのままに
デザインを左右する質感。その質感作りに最適なのが、このほど新しく開発されたカット技法の「ドライヴカット」です。
着目したのは髪の毛のメカニズム。ご存知の方は少ないかもしれませんが、髪には方向性の力(重力)が働いています。これにより髪の毛にうねりが生じ、その結果、フォルムが膨らんだり散らかったりしてしまうのです。
また、髪の毛は衣類のように継ぎ接ぎでできています。その切れ目を目利きして、ちょうどいい場所にシザーを入れることこそ“うねりの補整=美しいフォルムの形成”につながるわけです。
そんなメカニズムがヒントになり開発されたドライヴカットは、“髪をすく”のではなく“髪を一本一本カット”するというもの。
方向性の力(重力)によって生じるうねりを取り除きながら、トリートメントをしたかのような美しくまとまる髪に仕上げます。一見とてもシンプルなことのようですが、ここにドライヴカットの難しさと奥深さがあるのです。
ではなぜ難しいのか? それは通常のカットの場合、髪数本(2~3mm)を一度に切るのに対し、ドライヴカットでは髪一本(0.1㎜)にアプローチするため、より正確さと細やかさが求められるからです。
正しい髪の毛のメカニズムを知り、正しいアプローチをすること。これが、ドライヴカットの真髄です。